祇園の縄手通りにある壹錢洋食の名物お好み焼きはランチやおやつにぴったりの九条ネギを使った京風B級グルメ

京都の繁華街、祇園の縄手通り沿いにある壹錢洋食（壹銭洋食、いっせんようしょく）の人気名物グルメ『壹錢洋食』はお店の名前そのままの京風お好み焼きです。今日は梅雨の貴重な晴れ間・・・。せっかくなので祇園界隈を散策してからお店を訪ねることにしました。まずは祇園白川沿いの石畳の道をぶらり。なぜか観光客の姿も少なく、とても静かでした。

白川沿いから『切り通し』と呼ばれる路地を通り、多くの観光客で賑わう花見小路へと抜けました。とても賑わっている花見小路ですが、脇の細い路地へと入ると今日はご覧の通り！人は少なくとても静かでした。祇園には京都らしいグルメを楽しめるお店がたくさんあります。祇園というと高級料亭ばかりが並ぶイメージがありますが、リーズナブルでお得なグルメを提供しているお店もたくさん！特にランチタイムは狙い目です。

花見小路周辺を散策した後は八坂の塔がよく見える八坂通りを歩きました。『夢見坂』とも呼ばれる坂道の周辺には雑貨店や飲食店、カフェなどがたくさん建ち並んでいます。

八坂通りから八坂神社へと向かい、本殿にお参りした後いよいよ壹錢洋食へ！飲食店やビルなどが建ち並ぶ縄手通り沿いに一際存在感のある店構え・・・。昔の駄菓子屋さんのようなレトロな雰囲気が漂います。お店の外観を写真におさめる外国人観光客の姿も多く見受けられました。

店先には犬にお尻を噛みつかれた人形が！この人形の男の子の名前は『壹錢喰太郎』（いっせんくたろう）君と言います。着物が脱げ、あらわな姿に・・・。少し笑いを誘うユニークな人形は古い伝統を誇る祇園という地域にも受け入れられているようです。

店内に入るとそこは昭和レトロな雰囲気漂う独特な空間が広がっています。壁には男女の恋愛模様を色気たっぷりに表現したたくさんの絵馬が掛けられ、客席にはところどころに人気女優と同じ名前を持つマネキンさんの姿が・・・。これは、お客さんに待っていただく間、退屈することなく過ごしていただけるようにというお店の配慮、思いが込められています。確かに、お店にいるだけでも楽しくなるような空間です。

食事のメニューは壹錢洋食だけです。その他はドリンクの冷やしラムネ、冷やしアメ、ビールのみと、至ってシンプルなラインナップ！壹錢洋食一筋にこだわるお店の熱意、情熱が感じられます。さっそく壹錢洋食を注文し、楽しみに待つことに・・・。

待っている間、店先で焼かれている壹錢洋食を見せていただきました。壹錢洋食は大正時代から昭和にかけて駄菓子屋で販売されていた『一銭洋食』と呼ばれるお好み焼きの元祖になっている庶民的なグルメがルーツになっています。昔はソースをかけたものはすべて洋食とされ、一銭で食べられる洋食、ということで一銭洋食と呼ばれるようになりました。その懐かしい一銭洋食を現代風にアレンジし、京都らしい要素も加えて誕生したのが京風お好み焼き、壹錢洋食です。お店では、お好み焼きに『お古乃美焼き』の字が当てられ、京都らしさいっぱい！

【壹錢洋食】
壹錢洋食が運ばれてきました。二つ折になったお好み焼きにたっぷりソースと刻み海苔！ソースは中に辛口ソースが入り、外側に甘口ソースがかかっています。お好み焼きはふんわり高さがあり、中に具がたくさん入っていることが分かります。大きさはオムライスの普通サイズくらいです。

割ってみると、卵がトローリ！京野菜の九条ネギ、国産和牛肉、ちくわ、味付けこんにゃくなどがたっぷりと入っています。お出汁が上品にふんわり香るところがいかにも京風！

甘口ソースと辛口ソースが具に絶妙に絡み、トロっとした卵がまろやかさを加えています。程よいボリュームで、ランチタイムにはもちろん、おやつにもぴったりの京都グルメです。また、冷めても美味しいと評判で、テイクアウトしてお土産に持ち帰る人も多いようです。

テーブルには甘口ソースと辛口ソースが用意されていますので、お好みで味を調整することができます。今回は甘口ソースを壹錢洋食の端のほうに少し加えてみました。適度に甘さが加わり、よりマイルドに！なお、辛口ソースは適度な辛さのため激辛にならず、程よいアクセントに・・・。ぜひお好みの味に調整して楽しんでみてください。

壹錢洋食を楽しんだ後は、お店の近くを流れる鴨川の河川敷を散歩してから帰ることにしました。夕方近い時刻、西日が差す河川敷では川沿いに座ってお話をしていたり、ジョギングをしていたりする人の姿がありました。鴨川の川沿いは京都の夏の風物詩である鴨川納涼床が楽しめる人気スポット！納涼床ではおいしいグルメがたくさん楽しめます。鴨川を眺め、夕涼みをしながら楽しむグルメは最高なことでしょう。京都らしい風情漂う納涼床、ぜひ利用してみてください。

壹錢洋食は京都の人々のみならず、観光客や修学旅行生などにも大変人気があります。人気観光スポット、祇園エリアにあるため京都観光と合わせて楽しみやすい京都グルメです。京都のソウルフードとも言うべきお手頃B級グルメ、ぜひ楽しんでみてください。アクセスが良いのも魅力！なお、壹錢洋食はテイクアウト（持ち帰り用）の他、通信販売もあります。

【壹錢洋食（壹銭洋食）】
住所：京都市東山区祇園四条通縄手上ル祇園町北側238
電話：075-533-0001
時間：月～土曜日11:00～翌3:00、日祝10:30～22:00
休み：無休
交通：京阪祇園四条駅徒歩1分